パソコンの操作方法には2種類あります。画面を見ながらクリックで操作する方法と、文字を打ち込んで命令する方法です。
前者をGUI(ジーユーアイ)、後者をCLI(シーエルアイ)と呼びます。「AI駆動の開発ツールとは?」で紹介したAI駆動IDEは、このCLIでも操作を行います。
GUI ― 画面で操作する
GUI(Graphical User Interface)は、普段みなさんが使っている操作方法です。
画面に表示されたアイコンをクリックしてアプリを開く。フォルダをダブルクリックして中身を見る。ファイルをゴミ箱にドラッグして削除する。マウスやトラックパッドを使って、目に見えるものを直接触る感覚で操作します。
初めて触る人でも「なんとなく動かせる」のがGUIの強みです。ボタンやアイコンが操作の手がかりになるので、全部を暗記しなくても使えます。
CLI ― 文字で操作する
CLI(Command Line Interface)は、ターミナルと呼ばれる画面に短い英単語を打ち込んで命令する操作方法です。
見た目は黒い背景に白い文字が並ぶだけの、飾り気のない画面です。アイコンもボタンもありません。代わりに、決まったコマンド(命令文)を入力してEnterキーを押すと、パソコンがその通りに動きます。
一見とっつきにくいですが、やっていることはGUIとまったく同じです。フォルダを作る、ファイルを消す、別の場所に移動する。操作の手段が「クリック」か「文字入力」かの違いでしかありません。
同じことを別の方法でやっている
具体的に見てみます。日常的な操作3つを、GUIとCLIでそれぞれどうやるか並べます。
フォルダを作る
GUIの場合: デスクトップで右クリック →「新規フォルダ」を選ぶ。
CLIの場合:
mkdir my-project
mkdirは「make directory」の略で、フォルダ(ディレクトリ)を作る命令です。
別のフォルダに移動する
GUIの場合: フォルダのアイコンをダブルクリックして開く。
CLIの場合:
cd my-project
cdは「change directory」の略で、今いる場所を変える命令です。
ファイルを削除する
GUIの場合: ファイルを選んでゴミ箱にドラッグする、またはDeleteキーを押す。
CLIの場合:
rm old-file.txt
rmは「remove」の略で、ファイルを削除する命令です。GUIと違い、ゴミ箱には入らずそのまま消えます。
なぜCLIを使うのか
GUIで十分じゃないか、と思うかもしれません。CLIが使われる理由は主に3つあります。
- 大量のファイルをまとめて処理するときに速い。100個のファイル名を変える作業も、コマンド1行で終わる
- 手順を記録して、同じ操作を何度でも正確に繰り返せる。いわゆる「自動化」に向いている
- AIは画面をクリックできないが、文字は出力できる。だからCLIを使って操作する
3つ目がAI駆動IDEに直結するポイントです。AIにとっては文字を生成するのが得意な行為なので、CLI経由でパソコンを操作するのが自然な形になります。
AI駆動IDEとの関係
AI駆動IDEの中にはターミナルが組み込まれています。AIが何かの操作をしたいとき、このターミナルにコマンドを入力して実行しようとします。
そのとき「このコマンドを実行していいですか?」と許可を求めてきます。コマンドが何をするものなのかが分かれば、許可するか拒否するかを判断できます。
どのコマンドが安全でどれが危険か、判断の基準は「AIに許可を出す前に ― コマンドの安全度を見分ける」にまとめています。
まとめ
- パソコンにはGUI(画面操作)とCLI(コマンド操作)の2つの操作方法がある
- GUIはクリックやドラッグで直感的に操作する。CLIは文字で命令を打ち込んで操作する
- どちらも同じことができる。手段が違うだけ
- CLIは大量処理や自動化に向いている
- AIは画面をクリックできないので、CLIを使ってパソコンを操作する